第18回「翔輝祭」盛会に終わる!【第2談】

 前号で,翔輝祭初日の様子をお知らせしましたが,今回は2日目の様子を紹介します。  2日目は,まず,初日の名場面をスライド編集しての紹介がありました。生徒たちの表情がナイスシャッターチャンスで撮られていました  さて,3年生の人権劇の発表です。ここ数年,新たな人権課題をテーマとして取り扱う学級が多くなりました。年々生徒の成長を感じ,喜んでいます。

3年生の人権劇テーマ
演  題
◎ 青空へつづる手紙
  届かない想い
  個性(らしさ)本当の自分探し
         【 ※ ◎印は,「最優秀賞」受賞 】
    ★3年A組の一場面
    ★3年B組の一場面
    ★3年C組の一場面

●青空へつづる手紙(3年A組)
 様々な病気やけがをかかえる子どもたちが,ある病院に入院していました。その中に,サッカーに青春をかけていたのであるが,脚の切断をしなければならないと医師から宣告された1人の男の子がいました。その男の子は,脚を切断するぐらいなら死んだ方がましだということで,手術を頑なに拒むのでした。そんな状態の男の子を周りの仲間たちが励ましていました。
 そんな状況のもと,本人に知らされていないが,余命宣告をされた男の子が亡くなってしまうのでした。仲間の死を受け入れなければならない現実を味わったことにより,命の大切さに気づき,たとえ片脚を失うことになっても手術を受けることを決心するのでした。そして,死んだ友の分まで生きようと決心するまでに至る,男の子と周囲の入院仲間との関わりを表した劇でした。

●届かない想い(3年B組)
 「LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング)」の人権問題をテーマに制作されました。同じクラスの友達に想いをよせる中学3年生の「さやか」がいました。その想いを寄せる相手は,同性の友達でした。そのことを秘密にしながら学校生活を送っていました。ある日,部活動の顧問の先生を探していた,1年生の「えいと」という男子生徒にそのことが知られてしまいます。あなたの身近な人にも悩み困っている人がいないでしょうか?性的少数者と言われる人への理解と人権について考えさせられる劇でした。

●個性(らしさ)~ 本当の自分探し ~(3年C組)
 周囲から「男らしくない」「女らしくない」と言われる「あつし」と「さら」が学校での人権劇の取組を通して,クラスの仲間と共に悩み,葛藤しながら,みんなで自分らしさを求めていこうとする話です。 < 3年C組の中でも「らしさ」を「個性」ととらえ,一人一人が自分らしさを考えながら劇を制作していったそうです。
 「男のくせにめそめそしない」「女の子がそんな言葉遣いをしてはいけません」等々。今でこそ,こうした会話は減ってきてはいるものの,依然聞くことのある言葉です。この他にも,「~らしさ」には色々ありますが,本当に大切なのは,「自分らしさ」ではないかということを考えさせられる劇でした。
★翔輝賞【演劇の部】
【演劇の部】 3年A組 「青空へつづる手紙」
◎校長特別賞:3年B組と3年C組両クラスとも,演劇の自作のシナリオですばらしい演出の人権劇を完成させたことを讃え,表彰しました。

 

-学校通信「和気の風」No.26(H30.11.7発行)より-